AUTOREM株式会社

AUTOREMⅢ型(亜臨界水処理法)による竹の半炭化、燃料化に成功

嘉麻市にあるAUTOREMⅢ型(亜臨界水処理法)のクッカーで処理した竹の半炭化燃料です。

原料は孟宗竹、圧力は2.0Mpa-200℃で処理しました。

熱量は約6500~7500kcalで石炭の代替え燃料になります。

竹の燃料化については、竹の成分に塩素やカリウムが阻害要因として挙げられ、ますが、それらを、亜臨界処理により、無害化します。

鹿児島でのモデル事業は竹を亜臨界水処理技術で炭化させるというものです。

熊本大学の資料によると竹炭のカロリーは6700col/kgで、石炭に匹敵します。

これまで、竹のバイオマス燃料化については、ほとんどの事業が失敗しています。

原因は以下の3点ですが、これらの課題を亜臨界水処理技術で処理するというのが今回のモデル事業での特徴です。

 

①竹は「カリウム」を多く含んでいるため、灰が溶岩状になってしまう温度(軟化温度)が「680~900度」で、一般的な木材よりも低いという特性がある。

そのため、竹を大型のボイラーで燃焼させると「クリンカ」と呼ばれる溶岩が発生し、焼却炉の耐火材などに張り付いてしまい、クリンカを剥がす際に、耐火材が損傷し、焼却炉が破損してしまう。

②竹の塩素濃度は1,000~5,000ppm(0.1~0.5%)で、一般的な木材よりも高く、塩素は耐火材や伝熱管などを腐食させてしまう。

③竹を低温で燃焼させることで、ダイオキシン類が発生する。ダイオキシン類を発生させないように高温で燃焼させたとしても、200~500℃でダイオキシンが再合成する。

これらの問題を亜臨界水処理技術で解決し、竹の燃料化を図ろうとするものです。

①竹材の燃料化

   ・竹の主成分は、セルロースとリグニンの繊維成分である。

    付帯成分として、塩素とカリウムが含まれる。

   ・亜臨界水処理法によりこれらの成分は個別に分離分解される。

   ・燃焼時に課題となる以下の成分は、固形物から完全分離されることで良質な固形燃料製品が得られる。

    塩素

     ・燃焼時にダイオキシン類が発生する要因となる。

     ・亜臨界水処理により、塩素は蒸気・ガスに溶出されて固形物より分離されて排気ガス~ドレン水化により軽減する。

     ・故に燃焼時のダイオキシン類の発生が無くなり、安心安全な固形燃料製品が得られる。

    カリウム

     ・燃焼時にこの成分は、溶岩化(クリンカ)現象が生じる。

     ・亜臨界水処理により、カリウムは蒸気・ガスに溶出されて固形物より分離されて排気ガス~ドレン水化により軽減する。

     ・故に燃焼時のクリンカの発生が無くなり、安心安全な固形燃料製品が得られる。

    ・竹材の保有熱量は、重油並みの8000kcal/kgと大きく、

     着火も良く効果的な固形燃料製品が得られる。

AUTOREMの今回のモデル事業が成功すれば革新的技術になります。

放置竹林が社会的課題となっている自治体、ひいては世界市場も狙えます。